VLOOKUP関数の本当の使い所5選【現場でよく使う実例付き】

VLOOKUP関数は、Excelの中でも最もよく使われる関数の一つです。しかし、「VLOOKUP関数を使う場面」といっても、その使い方を誤ると、かえって業務の効率を悪化させてしまうことがあります。今回は、現場でよく使われるVLOOKUP関数の実際の使用シーンを5つ紹介します。この5選を覚えれば、Excelを使った業務効率化が一段とスムーズに進みますよ!

VLOOKUP関数とは?基本の使い方

VLOOKUPは、指定した値を検索範囲の左端から探し、見つかった行の指定した列から値を取得する関数です。基本の構文は以下の通りです。

=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索方法])
  • 検索値:検索する値(例:商品コード)
  • 範囲:検索対象のデータ範囲(例:商品マスター)
  • 列番号:検索範囲内のどの列から値を取得するか(例:商品名、価格など)
  • 検索方法:[TRUE](近似一致)または[FALSE](完全一致)

例えば、商品の価格を商品コードを使って取得したい場合、VLOOKUPを使って簡単に検索できます。

現場で使えるVLOOKUPの使い所5選

1. 商品マスタと売上明細の照合

シーン: 売上データと商品情報を照らし合わせて、商品名や価格を確認したい時。

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商品コードが売上明細に入力されている場合、VLOOKUPを使って、商品コードに対応する「商品名」「価格」を取得することができます。

=VLOOKUP(A2, 商品マスタ!A:B, 2, FALSE)

ここで、A2は検索する商品コード、商品マスタ!A:Bは商品コードと商品名が入っている範囲、2は商品名が記載されている列番号です。


2. コードと名称の対応

シーン: 商品や部品など、コードと名称が対応している表を管理している時。

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部品コードから部品名を取得したい場合、VLOOKUPを使ってコードから名称を引き出すことができます。

=VLOOKUP(B2, 部品マスタ!A:C, 2, FALSE)

ここでは、B2が検索値(部品コード)、部品マスタ!A:Cは部品コードと部品名が入っている範囲、2は部品名が記載されている列番号です。


3. 前月との比較で差分を抽出

シーン: 売上データを前月と比較し、差分を抽出したい時。

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前月の売上データと今月の売上データをVLOOKUPで比較し、差分を求めることができます。以下の式で、差分を計算できます。

=VLOOKUP(A2, 前月売上!A:B, 2, FALSE) - VLOOKUP(A2, 今月売上!A:B, 2, FALSE)

A2は商品コード、前月売上!A:B今月売上!A:Bはそれぞれ前月・今月の売上データの範囲です。


4. データ件数による柔軟な検索

シーン: 複数の条件に基づいてデータを検索し、件数に応じて異なる結果を返したい時。

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例えば、検索条件として「商品名」と「販売場所」など、複数の条件を組み合わせてVLOOKUPを使って検索できます。

=VLOOKUP(A2 & B2, データ!A:C, 3, FALSE)

A2は商品名、B2は販売場所です。これらを組み合わせて、検索値を作り出しています。


5. IFERRORと組み合わせて柔軟に

シーン: VLOOKUPを使って検索する際に、データが存在しない場合にエラーが表示されるのを防ぎたい時。

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VLOOKUPで検索した結果がない場合、#N/Aエラーが出ることがあります。これをIFERRORで処理し、エラー時にカスタムメッセージを表示できます。

=IFERROR(VLOOKUP(A2, 商品マスタ!A:B, 2, FALSE), "商品が見つかりません")

これで、検索結果がない場合でも、「商品が見つかりません」というメッセージを表示できます。


まとめ・注意点

VLOOKUP関数は、適切に使うことで業務を大幅に効率化できますが、データが正確に並んでいることが前提です。
また、検索対象の範囲に変更が加わる場合や、検索値が複数の列にまたがる場合には、XLOOKUP関数INDEX/MATCHを使用した方がより柔軟に対応できます。

VLOOKUP関数は、初心者にも使いやすく、業務の中でも非常に役立つ関数です。今回紹介した5つの使い所をマスターすれば、Excelでの作業効率が大きくアップすること間違いなしです!

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